あらすじ
かつて日本の勢力圏には、多くの書店が存在した。そうした「外地」書店と、そこへ書物を運んだ取次業者は、出版の中心たる内地と、他民族を含む外地の読者を結びつけ、流通網を形成したーー。書店人の個人史を織り交ぜながら、帝国日本全域の取次・書店史を編み、人と知の移動を支えた文化的基盤の全貌を浮かび上がらせる。 凡例・参考地図 はじめに──外地書店からみえる帝国の人と知の風景 1 書店網を見わたす──空間支配と知のインフラストラクチャ 第1章 帝国の書物ネットワークと空間支配──マリヤンの本を追って 第2章 外地への書店進出の歴史──書籍雑誌商組合史と小売書店の誕生から 第3章 帝国の書物取次──大阪屋号書店、東京堂、関西系・九州系取次など 2 近代東アジアの日本語書物流通──台湾、朝鮮、満洲、中国 第4章 新高堂と日本統治下の台湾書店史 第5章 朝鮮半島における日本語書店と書物取次ネットワーク 第6章 満洲の本屋たち──満洲書籍配給株式会社成立まで 第7章 中国で本を買う──華北、華中における日本人居留民と書店 3 移植民地の書店──北南米、樺太、南洋 第8章 日本人街に本屋を開く──北米南米の日系移民と日本語書店 第9章 北方植民地の本屋──樺太における日本人書店史 第10章 南方共栄圏の書店と書籍配給 4 戦争と書店──統制、配給、引揚げ 第11章 統制経済と書物流通──共同販売所から国策書籍配給会社へ 第12章 戦時下における内地外地の小売書店──企業整備、共同仕入体、読者隣組 第13章 本屋の引揚げ、本の残留 おわりに──そしてまた本屋を開いた 注 主要参考文献一覧 初出一覧 あとがき 人名索引