日本映画のために
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日本映画のために

蓮󠄀實 重彥
2025年9月19日
岩波書店
映画
レビューなし

書籍概要

溝口健二、小津安二郎、成瀬巳喜男、山中貞雄から、鈴木清順、吉田喜重、中島貞夫、そして北野武、黒沢清、濱口竜介まで……。四〇年にわたる論稿を編纂した、著者初の日本映画論集成。単著未収録作を多数含む圧巻の三〇篇に加え、書下ろしの「内田吐夢論」、三宅唱との対談、小田香・小森はるかとの鼎談を収める。  「日本映画」のためにーー序文に代えて 1  内田吐夢論ーーまたはその画面を彩る慎ましい顕在性をめぐって  翳りゆく時間のなかでーー溝口健二『近松物語』論  言葉の力ーー溝口健二『残菊物語』論  山中貞雄論  まだ十五歳でしかない彼女の伏し目がちなクローズアップの途方もない美しさについて   --山中貞雄『河内山宗俊』論  「例外」の例外的な擁護ーー小津安二郎『東京物語』論  二〇〇五年の成瀬巳喜男  寡黙なるものの雄弁ーー戦後の成瀬巳喜男 2  鈴木清順または季節の不在  『悪太郎』讃  神代辰巳を擁護する  影とフィクション   --吉田喜重論 『人間の約束』『嵐が丘』『鏡の女たち』をめぐって  祈りと懇願ーー澤井信一郎論  京都は、なぜ、「犯罪都市」たりそびれたか   --中島貞夫『893愚連隊』から深作欣二『仁義なき戦い』まで  『893愚連隊』、『狂った野獣』--とりわけ推奨したい二本の活劇  ひたむきに釣瓶を握る女の有無をいわせぬ美しさについて   --中島貞夫『多十郎殉愛記』論 3  大震災で映画と出会った男ーープロデューサー城戸四郎  「撮影所システム」の消長と「新しさ」の系譜1  黒澤明の八月十五日  「撮影所システム」の消長と「新しさ」の系譜2  そこに大地震がやってきた   --溝口、山中、そして京都ヌーヴェルヴァーグ  「撮影所システム」の消長と「新しさ」の系譜3  一九六〇年、誰が映画を恐れていたか 4  北野武、または「神出鬼没」の孤児  空間の悲劇ーー黒沢清『クリーピー 偽りの隣人』論  聡子の変貌に世界は救われるーー黒沢清『スパイの妻』論  沈黙から銃声へーー黒沢清『Cloud クラウド』論  選ぶことの苛酷さについてーー濱口竜介『寝ても覚めても』論 5  突き詰めた「清順美学」  喜重さんは「驚かせる」ことが得意な方だった  翳りと艶めかしさと  小川紳介の乾いた「殺気」について  アルコールランプの揺らめく炎とともにーー追悼 山根貞男  青山真治をみだりに追悼せずにおくために  対談 悦ばしき映画ーー三宅唱・蓮𠄀實重彥  鼎談 “生きている現在”を撮るーー小田香・小森はるか・蓮𠄀實重彥   初出一覧

詳細情報

ISBN
9784000617154
出版社
岩波書店
出版日
2025年9月19日
カテゴリ
映画