第一四番目の勅撰集。正和元年、伏見院の命を受けた藤原為兼の撰、総歌数二八〇〇。従来二条家で独占していた撰集とは歌風が異るゆえ、多くの悪意ある批判が行われたが、為兼撰の歌は自由闊達で格調複雑、清新味に満ち、新古今のおもかげを再出している。