あらすじ
悪人はいない、ただ不正は起こる。 そこに加担したのか、させられたのか? 仕事の重圧は、明日、あなたを襲うかもしれない! オルツ、小林製薬、宝塚、フジテレビ…… ニュースでは報道されない「普通の組織」に潜む罠を、 コンプライアンス問題のプロが解説。 企業不祥事が発覚すると、「ガバナンス」「コンプライアンス」が問われ、トップが詫び、お決まりの「再発防止策」を発表して事件は収束する。しかしその陰では、真面目に業務に取り組んでいた人が不正や不法行為の“犯人”として糾弾されるケースが少なくない。コンプライアンスの方向性も個別特定の問題にフォーカスされ、背景にある業界や組織の抱える根本的な課題を見えなくしてしまう。そして“同じような”不祥事が繰り返される。 暗黙の圧力、業界“村”の慣行・しがらみやローカルルール、現場を軽視した経営判断、曖昧な指示と報告体系、取引関係……日本の組織は問題の温床に溢れているのだ。 宝塚歌劇団、オルツ、小林製薬、三菱自動車、フジテレビ、リクナビ、セブンペイ……本書は、第三者委員会報告などをもとに話題になった企業不祥事を多方面から分析。すべてのビジネス人が、業務の実態とコンプライアンスとの板挟みで眠れぬ夜を過ごすことなく、同時に不条理な犠牲者を出さずにすむように、不祥事が起こる組織にありがちな「本当の問題点」を浮き彫りにしていく。 1章 会社の事業計画や投資意思決定に潜むリスク 1 事業計画の失敗が現場の不正を生み出す 宝塚、ダイハツ 2 ポイント・オブ・ノーリターンは、ずっと前 損保ジャパン、テレビ局とジャニーズ事務所 3 データ偽装の真因は、風土ではなく“撤退しない無策” 東洋ゴム、三菱自動車、三菱電機 4 間違ったルールは普通の人を犯罪者にする 科研費、かんぽ生命 2章 経営者の意思決定に潜むリスク 1 トップが“素人”の“新規ビジネス”は危険がいっぱい リクナビ、セブンペイ、WELQ 2「大風呂敷」と「実力」の差ーー上場ベンチャーの悲しい粉飾決算 グレイステクノロジー、オルツ 3 事件を矮小化した現場と、リーダーシップをとらない経営者 小林製薬、みずほ銀行 4「名誉にこだわり、財務に無頓着で、哲学を語る」経営者には要注意 3章 時代の変化と自社のあり方との不適応に潜むリスク 1 コロナ禍で追い詰められた旅行業界と、不正という“静かな選択” KNT、HIS 2 社会の異端者は引きずりおろす。理由は何でもよい 漢検、リクルート、ライブドア 3“フジテレビ問題”はあなたの会社でも起こる