“境界”においてこそ、多様な階級の農民や非定住民の生活様態が顕在化するー。祭りなどの非差別民の民俗、土俗信迎と夜這いの性民俗から非常民の実像に迫る赤松の代表作。「せめて村落共同体の最末期の環境と、戦時下における抵抗と屈従の歴史を残しておきたい」というのが唯一の目標であるとする赤松民俗学の遺産。