兄の終い
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ノンフィクション

兄の終い

村井理子

CCCメディアハウス2020年4月1日

(111)

あらすじ

一刻もはやく、兄を持ち運べるサイズにしてしまおう。 憎かった兄が死んだ。 残された元妻、息子、私(いもうと) ーー怒り、泣き、ちょっと笑った5日間。 「わたくし、宮城県警塩釜警察署刑事第一課の山下と申します。実は、お兄様のご遺体が本日午後、多賀城市内にて発見されました」--寝るしたくをしていた「私」のところにかかってきた1本の電話。それは、唯一の肉親であり、もう何年も会っていなかった兄の訃報だった。第一発見者は、兄と二人きりで暮らしていた小学生の息子・良一君。いまは児童相談所に保護されているという。いつかこんな日が来る予感はあった。金銭的にも精神的にも、迷惑ばかりかける人だった。二度目の離婚をし、体を壊し、仕事を失い、困窮した兄は、底から這いがることなく、一人で死んだのだ。急なことに呆然としている私に刑事は言った。「ご遺体を引き取りに塩釜署にお越しいただきたいのです」 兄は確かに優しいところもある人だった。 わかり合えなくても、嫌いきることはできない。 どこにでもいる、そんな肉親の人生を終う意味を問う。 遺体を引き取り、火葬し、ゴミ屋敷と化している兄のアパートを整理し、引き払う。そして、何より、良一君の今後のことがある。兄の人生を終うため、私(いもうと)、元妻(加奈子ちゃん)、そして息子(良一君)の5日間の修羅場が幕を開ける。 「えっ!」と思わず声が出た私に、 加奈子ちゃんは、「ほら、そっち! 早く!」と促した。 まだ心の準備ができていないんだって! プロローグ  二〇一九年十月三十日水曜日 DAY ONE 宮城県塩釜市塩釜警察署 DAY TWO 宮城県多賀城市 DAY THREE 宮城県仙台市 DAY FOUR 三週間後、宮城県多賀城市 DAY FIVE 東京 エピローグ 兄をめぐるダイアローグ あとがき

書籍情報

ISBN
9784484202082
出版社
CCCメディアハウス
発売日
2020年4月1日
ジャンル
ノンフィクション
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