17歳で両足指をすべて失った青年は再び山をめざし、トップクライマーとして知られるようになった。日本人として初めてマッターホルン北壁登攀に成功した芳野満彦は、登山のかたわらで山への憧憬や登攀の印象を詩面に表わし、幅広い登山者の共感を得た。初版から6度版を重ね、約60年にわたって読み継がれてきた名作の完全版。