のがれるように越前に向かい、何かを求めてふたたび京へ、琵琶湖の西岸、東岸を通った紫式部は湖上での経験を『源氏物語』の随所に生かしている。大湖・琵琶湖から式部が得たものは想像以上に大きなものがあったようだ。