あらすじ
文学、哲学、歴史、そして組織論を横断し、「ネガティブ・ケイパビリティ」を21世紀のリーダーシップ論として再定義する、知的冒険と実践の書。 私たちはこれまで、唯一の正解があると信じ、それを効率的に求めることが成果につながると教えられてきました。しかし、複雑化した現代社会において、既存の知識や論理だけでは解決できない問題が増え続けています。答えが見つからない不安の中で、私たちはどう在るべきなのでしょうか? 本書は、詩人ジョン・キーツが提唱し、近年注目を集める概念「ネガティブ・ケイパビリティ」を、従来の「不確実さに耐える力」という受動的な解釈から解き放ちます。著者はキーツの原典に立ち返り、この力が単なる忍耐ではなく、自我(有)を手放し、空(無)を受け入れることで、外部にある「真実」や「美」を迎え入れる、極めて能動的でクリエイティブな「生成の源」であることを明らかにします。 本書は、以下のような問いを持つ方に最適です: *正解のない課題に対し、リーダーとしてどう向き合えばいいか悩んでいる *「ティール組織」や「パーパス経営」の本質を、より深い次元で理解したい *論理や戦略だけでなく、直感や感性をビジネスに活かしたい *「Doing(すること)」に疲れ、「Being(あること)」の重要性を感じている 【本書の主なテーマ】 著者は、人材サービスの現場で数多くの組織変革に携わってきた実務家でありながら、歴史や哲学への深い造詣を持ちます。キーツの詩から始まり、スピノザやフランクルの哲学、古代日本の巨石文化(アニミズム)、そして現代の「ティール組織」や「成人発達理論」までを縦横無尽に接続し、新たな世界観を提示します。 ネガティブ・ケイパビリティの原型: キーツの手紙から読み解く、「耐える」ではなく「無になる」ことの真意。 アーティストの霊性とビジネス: 遠藤周作やキース・リチャーズに見る、個を超えた「何か」に動かされる感覚。 組織における「声なき声」: ティール組織の「エボリューショナリー・パーパス」と、組織の声を聴く「センシング」の技法。 古代の知恵と日本的感性: 縄文の巨石文化や「やまとことば」に秘められた、二項対立を超える「あわい」の論理。 実践・ケイパビリティの育て方: 職場でのコンフリクト・マネジメント、「弱さ」を開示するリーダーシップ、そして「わかりやすさ」という仮面を外す勇気。 「わかりやすさ」に逃げず、矛盾と共に在ること。 そこからしか生まれない、本当の信頼と創造性があります。本書を通じて、世界の手前にあるもの、名前を持つ前の存在に感覚を開き、ビジネスと人生を新たな次元へと導く「真のネガティブ・ケイパビリティ」を手に入れてください。