あらすじ
私たちの生活に欠かせない「天気予報」はどのように作られているのか? 気象の予測技術開発、国際協力業務、「線状降水帯」の情報発表などに取り組んできた 元気象庁長官の著者が、その舞台裏をわかりやすく解説する! 身近だけれど、実は知らないことだらけの「天気予報」のしくみがわかる! 2025年は、日本の気象業務のはじまりから150年の節目の年! 【内容紹介】 ○「天気予報」の精度は上がり続けている! そのワケは? ○「降水短時間予報」は、ふたつのいいとこ取りの技術を使っている ○正しく知る「警戒レベル」と「防災気象情報」の意味 ○手ごわい「線状降水帯」。予測の切り札は次世代衛星「ひまわり」 ○「天気に国境はない」。気象データは無料・無制約で国際交換 ○地球温暖化は本当かフェイクかと論じている場合ではない ○「AI予報」で気象庁はどうなる? など ──「はじめに」より (一部再編集して抜粋) 学生時代、たまたま気象のことに関心を持ち、いろいろ本を読んだりしていたところ、天気予報のために、世界各国の気象機関が、毎日決められた時間に観測気球を一斉にあげているということを知りました。 (中略) グローバル化が進むずっと前から、世界各国の気象機関の人たちは、皆で示し合わせて、温度計や気圧計をぶらさげた気球を、一斉に空に放って観測を行い、直ちにそのデータを皆で交換し合っていたのです。 ほかの人にとっては、どうでもいいことかもしれませんが、私はこのことに妙に感激してしまったのです。 (中略) この本では、気象や気象学そのものというよりも、よりよい予報を出すための工夫、発表する情報に込める思い、天気予報に欠かせない国際協力など、いわば天気予報の舞台裏を紹介したいと考えています。 そうした舞台裏を覗いた読者のみなさんが、気象情報を今までよりも少しだけぬくもりのあるメッセージとして受け取ってくださるようになればとても幸せです。 【著者プロフィール】 長谷川直之 (はせがわ・なおゆき) 元気象庁長官。一般財団法人気象業務支援センター理事長。1960年、東京都生まれ。武蔵高等学校を経て、1983年、東京大学理学部地球物理学科を卒業。同年、気象庁入庁。2020年10月、気象庁の組織改編に伴い新設された「気象防災監」に就任。2021年1月、第27代気象庁長官に就任し、2023年1月まで務める。